【洒落怖傑作選】変なものを見てしまった(シシノケ)


1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:12:50.90 ID:2bUCQkZX0
先日愛犬と一緒に地元の山にキャンプに行ったんだけど
そこで変なものを見たんだ
文才ないしこうやってスレ立てるのもはじめてだけど
長くなるかもしれないけどよかったら聞いてくれ
質問にはできるだけ答えるよ

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:16:46.84 ID:2bUCQkZX0
場所は石川県のとあるキャンプ場なんだけど
そこで犬と一緒に一晩キャンプしたんだ
まぁ地元だとキャンプ場としては結構有名なところなんだけど
昨日は雨が降っていたせいか俺たち以外キャンプ客はいないって
管理人も集金にきたとき言ってた。

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:21:46.61 ID:2bUCQkZX0
雨っていっても霧雨みたいな感じで
火もUじこうっていうUの形になってる
コンクリートの塊みたいなやつがあるんだけど
それになんとか火をつけることができて夕食とかの準備もできた。
キャンプって言ったらカレーだと思ってカレーと飯盒でたいた飯ですませた
犬にはもってきたドックフードを食わせてたよ

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:26:08.88 ID:2bUCQkZX0

俺は今18歳で今年で19になるんだけど
色々あって浪人することになってしまって
友達はほとんど大学に行ってしまって
一緒に行く相手がいなかったんで犬と一緒に行った。
ちなみにジャーマンシェパードのルッツって名前の犬

雨がちょっと酷くなってきたんで犬と一緒に
早々にテントに引き上げたんだ
テントは3人用のやつで
犬と一緒とはいえ十分な広さで快適だった
ランタンの形したLEDつきのやつを天井からぶら下げてたんで
中は結構明るかった。
熊が出るかもしれないって管理人の人に予約した時に言われたんで
家からサバゲの時に使ってるガスガンを持ってきたんだけど。
ケースにしまったまんまでその時は使う事なんて考えもしてなかった。

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:32:18.85 ID:2bUCQkZX0

犬撫でながら本読んだりしてたんだけど
22時くらいかなそろそろ寝ようと思って
電気を消そうと思ったんだけど
外から猫みたいな声が聞こえたんだよね
猫っていってもニャーとかじゃなくて
発情期とかに赤ん坊の泣き声そっくりの
猫の鳴き声、多分聞いたことある人は多いだろうけど
そんな感じの声
俺も最初は赤ん坊かと思ったけど
俺の実家のまわりは結構野良か飼われてるのかわからないけど
猫が多くて発情期になると毎年のようにその声が聞こえてたから
慣れてた。でも山に猫っているもんなのかなとふと疑問に思ったわけ

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:37:17.82 ID:2bUCQkZX0
ボーイスカウトとかやってたから
キャンプは結構場数を踏んでるんだけど
山で猫は正直見たことはなかったわけよ
それに猫は住宅地とかえさの多いところにいるイメージがあるし
ほんとに捨て子でもいるのかと思って犬と一緒に外に出たわけよ
俺がテントをはってたのは一番広いテントサイトだったんだけど
そこからちょっと行ったところに集団でキャンプしたりすると
キャンプファイアーとかする広場があるんだけど
その赤ん坊の泣き声っぽいのはそこから聞こえてくるみたいで
広場のほうを見たわけよ
外灯とかないからもちろん真っ暗なわけだけど
さっき言ったランタン型のLEDのやつをテントにぶらさげてるやつとは別に
もう一個持ってきててそっちを持って広場のほうに向かったわけ
すると犬がいきなり広場にむかってほえ始めた

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:43:36.22 ID:2bUCQkZX0
うちの犬は人にほえたりはあんまりしない犬で
むしろ知らない人にも撫でてもらいに進んでいくタイプ
ほんとに滅多にほえないからちょっとびっくりしたわけよ
真っ暗闇とはいえ次第に目も慣れてくると
広場の全体を見渡すことができるようになってきた
ところどころに結構雑草が生えてるんだけど
学校の運動場みたいな感じだった
そこのちょうど真ん中
ほんとキャンプファイアーをするところに
何か変なものがあった、この場合いたと言ったほうがいいかも
大きさは冬用の寝袋くらいでなんていうか巨大な芋虫みたいな感じだった
最初は熊の子供かなんかかと思ったんだけど
今まで鹿ぐらいしか山の動物と遭遇したことなかったんで
何なのかまったくわからなかった
でも間違いないのはその変なものが赤ん坊みたい泣き声を発していた

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:52:08.15 ID:2bUCQkZX0

雨はあがってたんだけど
地面はまだぬれてて
広場のほうにはたくさん水溜りもできてた
ちょっと怖かったけど何か確かめたい好奇心で
その変なものに近づいたわけよ
なんつーか魚が飛び跳ねてるみたいな動きしてた
それが動くたびにビチャビチャっていう音が変に大きく聞こえた
うちの犬はまだほえてたけど
俺と一緒にそれに近づいてくれた
距離でいうと5mくらいまで近づいたんだけど
大体どんな姿形をしてるのか分かった
冬用の寝袋に毛を生やした感じ
毛っていうよりヤマアラシの針?っぽい感じがあった
虫っていうよりやっぱり動物だった
見えてたのはずっと後ろ姿っぽかったんだけど
いきなりこっちを振り向いた
体が金縛りにあったみたいに動けなかった
なんていうか顔らしきものは
触覚?みたいなのが
 ・
・ ・
こういう位置でついてて
その先に目玉みたいのがついてたように見えた
ナメクジかカタツムリみたいな感じ

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:57:31.71 ID:2bUCQkZX0
顔はその触覚みたいなの3本と
その3本の中央に穴が1つ
顔の下と思われる場所には
髭っぽいのが生えてた
目があったっていう表現はおかしいかもしれないけど
こっちを見つめてる感じがした
1秒か2秒くらいの間だと思ったんだけど
自分の中ではすごく長く感じて
音もなにも聞こえなかった
犬がずっとほえてるはずなのにほえてる声も聞こえなかった
さすがにちょっとやばいと思ったときに犬が
俺の靴を噛んで後ろにひっぱってくれて
金縛りにみたいになってるのがとけた
とりあえず俺はそのまま犬と一緒にテントまで走って戻ったよ

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:06:10.04 ID:2bUCQkZX0

テントまでなんとか無事に犬と一緒にたどりつけたんだけど
赤ん坊の泣き声みたいのはまだ聞こえてた。
俺はあわててケースから持ってきたガスガンを取り出して
身構えてた
犬は場所を知らせないようにと考えたのかはわからないけど
ほえないでテントの入り口のほうをずっと見てたよ
正直ガスガンごときでどうなるものでもないとは思ってたけど
やっぱりなにか武器が手元にあると思うと安心した
もってきてた鉈も手元においておいたし
できるかぎりの準備はできた。
10分くらいそのまま身構えてたんだけど
ふと例の赤ん坊の泣き声が聞こえなくなった
変な汗かいてたし聞こえなくなった=いなくなったと俺は認識したのが
ちょっと安心して携帯で管理人さんに電話してここにきてもらおうと考えた
管理人さんは総合案内所的なところに住んでるらしくて
なにかあったらいつでも電話してくれって言ってたんで
とりあえず電話しようと思った。
電波もあったし電池残量も余裕だったけど出ない…
時間的にはまだ23時手前だし起きてるはずなんだけど
なんど電話しても出ない

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:12:42.53 ID:2bUCQkZX0

画力がなさすぎてあのときの気持ちがつたわらねぇ
なんか可愛くなっちゃったし
真ん中の黒いのが穴です鼻じゃなくて

何回も電話してるけど出ない
本気で焦った
その時犬がまだテントの入り口をずっと見つめて身構えてることに気がついた

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:18:27.37 ID:2bUCQkZX0

赤ん坊の泣き声はもうしないし
単に警戒心がとけてないだけだと思ったんだけど
全身に鳥肌がたったのを覚えてる
あんなに鳥肌がたったのは人生ではじめてかもしれない
ぬれた雑草の上を何かが這ってくる音がした
間違いなくこのテントに近づいてきた
ランタンを消すべきだったんだろうけど
あの状況下で暗闇に犬がいるとはいえ
耐えられる状況じゃなかった
雨がまた降り始めてた
テントの表面にボタボタと雨が落ちる音がやたら大きく聞こえた
這ってくる音は確実に自分がいるテントに近づいてきてた

106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:25:19.73 ID:2bUCQkZX0

這ってくる音がすぐそこちょうどテントの入り口付近にいることが
わかるくらい大きい音になったのが分かった
犬はまだ吼えずずっと身構えたままだった
俺もガスガンの銃口を入り口に向けたまま身構えてた
テントの入り口のほうから声がした
男の子か女の子か分からないが
舌打ちのような音の後にとにかく子供らしき声が

「ッチ…ッチッ…イトッ…シャ…ノウ」
「イ…トッシャ…ノゥ…ッチ…チッ」

130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:35:14.43 ID:2bUCQkZX0
何を言われているのかわからないけどとりあえず何かわからないものが
目の前にいて何か言っているその状況に気がどうにかなりそうだった
その時ずっと身構えてた犬が入り口にいるなにかに飛び掛った
「ッチャギャアアギャアアアアア」
と断末魔が聞こえた
犬に何かあったら困ると思った俺は勇気を振り絞って外に出た
そこにはさっきみたそれとそれに噛み付くうちの犬がいた
それはビタンビタンと魚のように水にぬれた地面をはねつつ
赤ん坊が泣き叫ぶような声をあげていた
俺はとっさに犬の首輪をつかむと行くぞと言って
その場から走って管理人さんのいる建物に走って向かうことにした
犬はちゃんとついてきてるか不安だったかちゃんと付いて来てるようで
一回返事のように吼えたのを確認した
右手にランタンを左手にガスガン
ベルトに鉈をさした状態でひたすら走った
キャンプ場とはいえ雰囲気を壊さないため外灯とかはなく
ランタンの光が頼りだった

147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:42:18.16 ID:2bUCQkZX0
道はある程度手入れはされてるけど
コンクリートじゃないし雨でぬれててびしょびしょ
正直腰が抜けそうなくらいびびってた俺は足元に気を配る暇なんてなかった
地面に出ていた気の根っこに足をひっかけた
見事にすっころんだ
崖っていうほどじゃないけど
すこし段差になってるところから落ちた
ランタンとガスガンは手元にあったけど
頭をちょっとぶつけたらしくて視界が不明瞭だった
犬が道のほうからこっちに向かって吼えてるのが見える
体を起こそうと思ったが上手いこと体が動かない
一瞬もうだめかと思った

157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:45:53.72 ID:2bUCQkZX0
まぁでも犬がずっと吼えてたらしく
しばらくして視界がはっきりしはじめて
起き上がれた
崖っていうよりほんと段差だったから自力でのぼったんだけど
さっきまで元気に吼えてた犬の声が聞こえない
不安に思い急いで段差を上って道に戻った
そこにはさっきのそれと唸りながら距離を詰めずに
身構えてるうちの犬がいた

171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:53:23.84 ID:2bUCQkZX0
とにかく俺はそれの顔らしき部分に一発撃ち込んだ
8mmとはいえ所詮サバゲで使ってるエアガンだから威力なんて大してないことはわかっていたけど
犬にこれ以上危険なことをさせたくなかった
ちょっと文字で表せない音でそれは鳴いた
そのまま俺はまた犬と一緒に道を走り始めた
いっこくも早く管理人さんのいる建物をへ
それだけを考えていた。
管理人さんがいる建物までは結構距離があったけど夢中で走った。
雨は土砂降りだし体中擦り傷なのか打撲なのか分からないけど痛いし
泥だらけで気持ち悪かった。
ただここで立ち止まったらやばいと思って無我夢中で走った。
なんとか管理人さんがいる建物にたどりついた。
カギはしまっていたが明かりはついていたので
思いっきり玄関の扉をたたいた。
管理人さんがあけてくれるまでの時間がかなり長く感じたけど
なんとか中に犬と一緒に入れた。
管理人さんが扉をしめると腰が抜けたように地面に座り込んでしまった。
俺は多分すごい大声で
「扉を!早く鍵を閉めてください!」と怒鳴った。

185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:58:06.42 ID:2bUCQkZX0
管理人さんは不思議そうな顔をしながら
俺と犬を見つつ鍵をしめた。
息があがっていたので俺はしばらく管理人さんに
何があったのかと問われても答えられなかった。
とりあえず談話室のようなところに通されて
タオルを渡してくれたのでそれで体を拭きつつ
出されたコーヒーを飲んで冷静さを取り戻そうとしていた。
犬のほうは管理人さんがタオルで体を拭いてくれていた
犬に傷らしい傷はなく安心した。
管理人さんが犬を吹き終わると
対面の椅子に座り
「どう?落ち着いた?」と言ったので
俺は事のあらましを語り始めた。
管理人さんはあいずちをうちつつ話を聞いてくれたが
次第にその表情は強張っていくのが分かった。

200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:03:02.74 ID:2bUCQkZX0
一通り話を終えると管理人さんは立ち上がり
談話室の片隅に置いてあるロッカーに向かい
鎖についた南京錠を外し中から猟銃?らしきものを持ち出してきた。
そして「戸締りを確認してくると言って他の部屋に行った。
管理人さんがいるのはちょっと大きめのバンガローみたいな感じで
部屋もそんなにあるわけではないと思うんだけど
管理人さんは中を走り回っていた。
しばらくして返ってきた管理人さんは
談話室にある暖炉に薪をくべはじめた
一通り作業が終わると猟銃を片手に管理人さんは俺の対面に座り
厳しい表情で話をはじめた。

233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:10:49.56 ID:2bUCQkZX0
管理人さんが話したことをまとめると
この山には昔から土俗?の神の類がいると言われていて
管理人さんはこの山を所有する一族らしくて昔からそういう話は聞いていたらしい
姿形や特徴は俺が話したものとほぼ同じのもので
カモシカを食べたりするという話が残ってるらしい
管理人さん自体は見たことないらしいんだけど
ナメクジのような化物を見たという話をお客さんからされたこともあるらしい
今回管理人さんが驚いたのは
滅多にいないけど見たお客さんはいたけど
襲われたとか追いかけられたとかそういう体験談がないかららしい
管理人さんはそういうのは信じないタイプらしいが
俺のただならぬ様相を見てちょっとやばいと感じたらしい
管理人さんと俺と犬のまぁ3人でその夜は談話室で過ごした。

281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:20:40.12 ID:2bUCQkZX0

午前2時くらいだろうか
俺は疲れていたせいかいつの間にか寝てしまっていたみたいで
管理人さんに肩を揺すられて起こされた
外から例の赤ん坊の泣き声がするらしい
ルッツも俺の足元で身構えていた
管理人さんも俺も外を見る勇気はなかった
とりあえず暖炉の火を絶やすまいと二人で薪をくべた
管理人さんの話だと人を食うという話はないらしいけど
襲われたのは事実だから警戒を解くわけにはいかなかった
ふと話しかけられた声の内容を思い出した
イトッシャノウ?
このことを管理人さんに話してなかった。
管理人さんに話すとわからないと言うが
言葉のニュアンスから金沢弁か石川県の方言ではないかということだ

304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:27:44.14 ID:2bUCQkZX0
俺は生まれも育ちも石川県金沢市だけど
父も母も他の県の人間で家族間で金沢弁を使うことは少なかった
同級生も転勤族とかが多くてあまり金沢弁を使う人間が少なかったせいか
意味を理解することは今もできていない
分かる人いたら詳細たのむ

管理人さんもいざ例の声が聞こえると
いてもたってもいられなくなったらしく
二人で玄関のほうにいき外の様子を
窓から覗いた。
外は相変わらず真っ暗な状態だったが
確かに赤ん坊のような泣き声は玄関のほうから聞こえてきた
そのときドン…ドン…と鈍い音で玄関の扉をたたく音が聞こえた。
地響きって言ったほうがいいかもそんな感じ
木製の扉をドン…ドン…と
地響きのような音と雨の音赤ん坊の泣き声が不気味さを変に増徴させていた

362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:37:35.62 ID:2bUCQkZX0
管理人さんは猟銃を扉に構えた
俺もつられてガスガンを扉のほうに構える
ルッツも俺のすぐ隣で扉に向かって身構えていた
管理人さんの猟銃は2連発?
銃身が2本横に並んでる奴で中折れ式のやつ
管理人さんは扉に向かってちょっと声が裏返ってたけど
「だれだっ!何の用だ!」と怒鳴っていた
泣き声と扉をたたく音が止み雨の音だけが不気味に聞こえた
3分ほどその静寂が続き
管理人さんと顔を見合わせてもう大丈夫でしょうかと俺がいいかけた瞬間
ドンドンドンドンドン!!!
と大きく音がなり扉に何かが体当たりしてるように聞こえた
管理人さんが引き金を引いた
はじめて本物の鉄砲の音を聞いたけど耳がキーンとなった
管理人さんは腰をぬかしていた
扉にはいくつかの穴があいていた
二人で恐る恐る扉をあけて外を見るも
そこには何もいなかっただけど
いくつもの針のような毛が落ちていた。
二人で穴のあいた部分をベニア板や薪で補修した。
その日はルッツと管理人さんと俺で談話室の暖炉の前で
寄り添って朝まで待った。

399 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:42:51.59 ID:2bUCQkZX0
それからは何事もなく朝を迎えた。
俺の人生で一番長い夜だったかもしれない
俺も管理人さんも長いこと緊張が続いて
疲労困憊の状態だった。
管理人さんは地元の猟友会だかなんだかの知り合いに電話
2時間くらいして3人の屈強なご老人50~60が到着
5人と一匹で俺がテントを張っていたテントサイトに向かった。

439 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:49:17.59 ID:2bUCQkZX0
テントサイトにつくと例の針みたいな毛が無数に落ちていたのと
テントと俺の荷物がむちゃくちゃにされていた
なんていうか壊されていたって言うよりつぶされていたってのが正しいと思う
そのまま管理人さんと猟友会の人たちと管理人さんのバンガローに戻り
昨夜のことを話す、猟友会の人たち曰くやはり管理人さんが言ってた
土俗?の神だろうという話
このご老人達も見たことはないらしいんだけど
昔からそういう話を聞いているとのこと
ご老人のパジェロに乗って帰宅しますた。
とりあえずそういうことが昨日あって今日家帰ってきました。
長くなってすまん打つの遅くてごめんよ、それでルッツなんだけど
口の中がちょっとひどいことになってて獣医さんとこにつれてった。
結構重症らしくて入院らしい明日もういっかい獣医さんとこに顔見に行って来る。

515 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:59:05.07 ID:2bUCQkZX0
車の中でご老人から聞いた話なんだが
やはり今まで見たっていう話は聞いたことがあるが
襲われたっていう話はないらしい
名前は色々あるけど聞かないほうがいい
口に出すこと事態よくないことって言われた
ご老人の話だと神っていうより魑魅魍魎の類とのこと
奇形児が神と交わってできたとか色々話が残ってるらしい
とりあえず今日は家に帰してもらえたけど後日
お祓いとかそういうことをするからと電話番号とか教えてほしいって言われた

獣医さんには剣山でも噛みました?って言われた
命には別状ないらしい離乳食みたいのしか食べれないらしいけど

575 :1 ◆.85e5puyy6 :2010/04/13(火) 00:10:38.99 ID:whUFZjtn0
http://skm.vip2ch.com/-/hirame/hirame087168.jpg(※リンク切れ)
ガスガンはケースがぶっ壊されていたので
鉈も抜き身で持ち歩くと警察につかまりそうだったので両方とも管理人さんにあずけてきた
正直ブログとかは書ける気がしないので
パー即かオカ板かとりあえず落ちなさそうなところにスレ立ててもらえると助かる
後日談は必ず書く、失踪はしない予定だからよかったら最後まで付き合ってほしい。

とりあえず今日はこの辺でろくに寝てないから実はさっきから
意識飛びそうになりまくりなんだわ
ルッツが部屋にいないから正直心細いけど
とりあえず明日病院行ってルッツの様子見てきます。
それはパー速のほうで報告します。
みなさんお疲れ様でした。
おやすみなさい

13 :1 ◆.85e5puyy6 :2010/04/15(木) 00:16:19.71 ID:zpZ2VMuO0
とりあえず火曜日と水曜日の報告を

火曜日は獣医さんのところへ
今週いっぱいはお預かりらしいです。
月曜日に引き取りに行きます。
容態は思ったより元気で安心しました。

水曜日は猟友会のご老人の1人と管理人さんと
とあるお寺へ、ご住職らしき方にお話を伺いに行きました。
長くなるけどいいかな?

24 :1 ◆.85e5puyy6 :2010/04/15(木) 00:34:11.65 ID:zpZ2VMuO0
とりあえずあったことを全部話す。
最初典型的なお坊さんが出てくるのかと思ったら
髪の毛普通にあったし30後半くらいの若い人だった。
法事とかでくる待合室みたいな長い机のある畳の部屋に通された。

猟友会の人  俺  管理人さん
————————————-

————————————-
ご住職

みたいな感じで座って話した。
とりあえず包み隠さず最初から最後まで全てをご住職に話す。
管理人さんと合流した所から先は管理人さんも一緒になって話した。
大体の話は猟友会の人から聞いてたみたいで向こうは落ち着いて聞いてた。
似たような目撃談や伝承は先代から聞いてたみたいなんだけど
自分の代になってからはじめてらしくてちょっと困惑したご様子
一通りこっちが話し終わると先代から聞いてた話を聞かせてくれた。

1つめは畸形児を神や仏の生まれ変わりとして
山で育てられた話だった。
手脚が無い子や顔のパーツが多い少ない子が
対象だったらしい。

2つめは大芋虫の話で
その大芋虫に生まれたばかりの子供を
差し出してたって話

30 :1 ◆.85e5puyy6 :2010/04/15(木) 00:39:17.27 ID:zpZ2VMuO0

まぁ掻い摘んで話したけど
もっとほんとはえぐかった
話し聞いてて気持ち悪くなったからな
芋虫のほうは正確には蛞蝓かもしれないらしい
あそこらへんの集落だと結構有名な伝承らしいよ

とりあえずお払いとかはされなかったけど
明後日神社にも行ってくる